民間から公務員に転職したときの話
僕は新卒で入行した銀行を4年で退職し、1年間の予備校期間(無職)を経て公務員試験に合格し、市役所に転職しました。
その時のことを綴ります。
僕は営業マンで毎日数字に追われていました。商品力も弱く非常に難しい商品でした。もうほとんど泣き落とし。お客さんの前で土下座したこともあります。それくらい上司から詰められる毎日でした。
きつかったです。4年間楽しかったことなんて一日もありません。銀行の上司は「うちは楽な方だよ。うちで通用しなかったらどこでも駄目だよ」と良く言っていました。今考えると辞めさせないための洗脳ですね。
ただ銀行は世間体もよく、両親も喜んでいたため、疑問に思いつつも退職する気はありませんでした。
あの日までは。
ある課長に頼まれた仕事を、僕が時間が無くてできなかったことがありました。申し訳ないと謝罪しましたが、その日から僕に対する無視が始まりました。僕の起案も全く見ようとせず、その結果僕は仕事が進まなくて追い込まれていきます。
営業成績も落ち込んでいたため、焦りもありました。そして月末。ノルマは達成できず。銀行は毎月月末に飲み会を行う風習があります。
その際、その課長は先輩・後輩がいる飲み会の場で大声で僕を罵倒しました。
「お前なんて入社して1週間の職員以下だ」
「誰よりも劣っている」
そんなことを言われてもめげず、僕はどうしたら改善できるかと聞き続けましたが、
「お前に改善の余地はない。一生人にバカにされ続ける」と言い切りました。
そのとき僕の頭の中で何かが弾けました。そこから記憶が途切れています。
そのあとは、フラフラになりながら、泣きながら終電を逃してどこかの道を歩いている記憶だけが残っています。
そしてこんな会社辞めようと決意しました。ただもう営業はやりたくない。売りたくない商品を勧めたくない。
そこで、学生時代に一度諦めた公務員にチャレンジしようと思いました。年齢制限ギリギリのラストチャンス。しかも退職しての崖っぷち。結婚もしていました。
相当のリスクがありました。両親からは猛反対されました。本当に考えました。そして考え抜いた結論はシンプルです。
「もし失敗しても本当に後悔しないか」
落ちても家族を養わなければなりません。また営業をどこかの会社でやるしかないでしょう。営業でなくても、おそらくあまり条件が良い会社には転職できません。
それに公務員になっても死ぬほど辛い思いをするかもしれません(結果うつ病になったし)。
でもそれでもチャレンジしないよりは後悔しないことを確信し、退職しました。そして1年間勉強して転職しました。
今でも転職したことに後悔はありません。うつ病になってしまいましたが、あの会社にいるよりは全然良かったと思ってます。正直うつ病になるような働き方を刷り込まれたのが銀行かもしれないと思っているくらいです。
最悪を想定しても、今やらないより良いかというのが僕の転職に対する覚悟でした。っていうかどう考えても銀行が最悪でした笑
転職を考えている方のひとつの参考になれば幸いです。