親に口答えしないことを美学だと教えられてきた
僕の父親は頑固おやじ。母はそんな父を絶対的に信頼していました。
ことあるごとに「お父さんは正しい」と僕と妹は言われました。
「お父さんに口答えしたことがない」と母は僕たちに誇らしげに言っていました。
小さいころからそうだったので、どんな理不尽なことであっても、父に口答えをした記憶はありません。言い訳もありません。
口答えや言い訳をしたところで、父に殴られ、母には「お父さんに口答えするなんて!」と言われるのが分かっていたからです。おそらく、物心つく前にそんな経験があったんでしょうね。
ただ、母は毎日酒を飲みました。毎日ビール6缶。大人はこれが普通だと小さいときは思っていたけど、ストレス溜まってたんでしょうね。母も父に口答えできなかった。だからそれを正当化するためにお父さんは正しいと思うしかなかったのかもしれません。
僕と妹。同じように育てられましたが、男女の違いか、妹に対する暴言や暴力はありませんでした。僕は何かと長男・男だからという価値観から負担を強いられてきました。
なので妹は両親のことが大好きです。僕は感謝はありますが、好きでも嫌いでもありません。あまり深くは関わりたくない、そんな感じです。
妹は父とよく似た人と結婚しました。口答えはできないようです。妹も母と似たのかもしれません。ただ、旦那の前では酒が飲めないらしく、週末は実家に帰ってきては浴びるように酒を飲んでいます。ストレスが溜まっているようです。
僕の妻は出会ったときは超天然でした。でも実は超天然を作っていたことを、結婚してから知りました。本当は超現実派の姉御肌でした。その本性は実親や会社、友人の前でも100%出せないようで、本性を小出しにしながら超天然感を使いこなし、うまく立ち回っているようです。
そんな性格の妻なので、言いたいことを言ってきます。そして僕も言いたいことを言います。お互いに正しいと思うことを。ただ夫婦は対等で男女の差別もなく人として尊重しているという前提があるので、喧嘩になりません。。
それがとても居心地がいいのです。
なので、子供も人として尊重するように決めています。子供だって子供なりの正しさをもって生きているんだから。
だからうちの子は親に何を言ってもOKにしています。
お父さんが正しいかもしれないし正しくないかもしれない。あなたの考えを聞いてからお互い考えよっか。って感じですかね。
そうやって、自分も育ちたかったなと思います。
親が正しいなんて誰が決めたんでしょうね。