幸せに生きる~うつ病公務員の場合~

うつになったけど復活できた公務員のブログ

2019年にうつになって休職した30代公務員のブログです。今は復職し元気に暮らしています。自分の経験が誰かの参考になれば嬉しいです。

復帰訓練1週間〜淡々と〜

復帰訓練が始まって最初の1週間が終わりました。とりあえずは無事に終わり、ひとまずホッとしました。

ここ1週間で色々感じたことを箇条書きします。

 

●前日の不安感尋常じゃない

ほんと不安で怖かったです。ただこれはしょうがないみたいです。リワークに参加した際、リワークに参加しながら会社の復帰訓練をされてた人がいましたが、どんなに準備しても不安だったと話されていました。ただ当日始まってみればなんとかなるもんだとも言っていました。この不安は当日終わらない限り解消しないと思います。

 

●当日の緊張感半端ない

復帰する部署に顔を出すまでが本当に緊張しました。口の中が砂漠でした

どんな顔でどんな言葉で挨拶しようかは心理士さんに事前に相談していました。無理なく明るく無難にというアドバイス通り、笑顔で「本日から復帰訓練に入るレイです。よろしくお願いします」と挨拶しました。

あとは流れに身を任せているとあっという間です。確かになんとかなるものでした。

 

●気は使われる

やはり皆さん何を話していいか分からなそうで、すごく気を使われます。良い意味で「そっとしといてくれる」、悪い意味で「ふれられない」。でもこれは当分はしょうがないと割り切りました。もし逆の立場だったら僕も気を使いますし、話しかけるときはめちゃめちゃ言葉選ぶと思いますから。

少し話す機会があったときに雑談したり、普通に何でも言ってくれて大丈夫ですと伝えることで徐々に打ち解けていく気がしました。

 

●仕事内容に一瞬落ち込む

僕の会社は復帰訓練の際は専用のドリルをやります。計算や文書の音読などです。今までわりと頑張って仕事をやってきた身からすると、自分はこんなとこまで落ちたのか…と一瞬落ち込みました。ドリル以外にやることも当分は簡単な雑用です。

でも布団から起き上がれなくて毎日泣いていたときから比べればすごい進化だと思い直しました。ゼロベースで一つ一つできることを積み上げていく。簡単なことでもできたら自分よくやったと褒めるようにしています。

 

●朝布団から出るのは辛い

これは毎日です。朝は憂鬱な気分が出やすいですし、最近特に寒いですしね。

ただ最近思うのです。この朝の布団から抜け出すときが、1日の中で一番辛い瞬間なんじゃないかなと。

朝めちゃくちゃ体調悪くても布団から出れさえすれば全然大丈夫だったりすることありますよね。なので僕の中では朝布団から出た時点で「今日はこれ以上辛いことはない」と思うようにしています。

僕は、目覚まし時計を起き上がってから歩かないと止められない場所に置くことで、絶対布団から出られるようにしています。

 

●めっちゃ疲れる

特に初日はめっちゃ疲れました。その疲れっぷりに引きましたが、そりゃ今まで一人でいたのに、いきなり不特定多数の場所に放り込まれれば疲れますよね。

これは慣れだと思っています。5日目が終わった時点ではそこまで疲れていませんから。

 

こんな感じです。今までブログで書いた内容と結構重複しちゃいましたね。

僕は会社に戻るにあたり、絶対に焦らない、無理しないと決めています。そして過去や未来のことを考えず、今できることを行おうと考えています。

 

ダメ元でとか、またダメなら休めばいいという気持ちはもたないようにしています。だってダメだったら嫌じゃないですか。そもそもダメかどうかなんて未来のことだから考えても無駄だと思ってます。考えても不安しかでてきませんから。

 

だから今できることをです。それに加えて、病気中なので今できることを「一生懸命」ではなく、「淡々と」という気持ちでいこうと思ってます。

一生懸命はもう少し元気になるまでとっておきます。

復帰訓練当日~緊張〜

いよいよ当日です。

 

やはり不安からか朝は1時間前に起きてしまいました。そして布団から出たくない

でも今までの対策から朝布団から出てしまえば会社まで行けるのは実証済みです。

 

えーいっ!と起き上がってあとはいつもどおり30分で準備して家を出ました。

ここまではOK。

 

今日は各係に挨拶をして、復職者向けのドリルや指定された本を読むことになっていました。今日の勤務は午前中のみ。そして何よりも職場に行くのは久々です。県庁に異動になっていたので市役所は久々ですし、部署も前いたとことは違います。知らない人ばかりです。

 

色々頭に不安ワードがポンポン浮かんできましたが、そんなときは適応思考です。

 

みんなの反応が怖いなぁ→やってみないと分からないしみんなが何思ってるかなんて分からない

疲れないかなぁ→午後ゆっくりすれば回復するでしょ

 

こんな感じで会社まで着いてしまいました。

会社の一階のトイレで顔を洗っていざ出陣です笑

 

そして…

職場に行って挨拶をして座りました。意外にあっけなく終わりました。隣の席の先輩と談笑し指定の本を読み、ドリルを行なって帰りました。

 

やはり僕を知らない人や昔の僕のイメージしか知らない人が多いので、周りも僕とどう接していいか戸惑っている様子でした。

うつ病の人って普通の人は何話していいか分かりませんよね。変なこと話して相手が体調崩したらどうしようとか思いますよ。しかも僕の場合、休職前より体重も10キロ落ちてしまったので壮絶さも滲み出てしまっていたし。帰り際少し気にしましたが、そりゃそうだわって思うことにしました。

 

会社では無理しない程度に明るく元気に、そして話す機会のあった人には気を使わないでくださいと伝えるようにしました。

 

午前中勤務が終わった後はやはり疲労感はかなり強かったです。

もしストレス対策を学んでいたなかったら、こんなことで疲れてしまう俺クソだわ…って思ってたと思います。

でも今の僕は最初はそりゃ疲れるわ、そのうち慣れる、むしろ今日行った俺良くやったわー、お昼の牛丼にはご褒美にとろろかけようって思ってました

 

そんなこんなで当日は終了。不安全ては払拭 

出来ませんでしたが、大きな落ち込みもなく乗り切れました。

毎日焦らず気楽にゆっくりいきます。

復帰訓練前日〜不安〜

復帰訓練が決まってからは、リワークで学んだ認知行動療法の復習や時間管理法の勉強をしていました。

生活リズム、気持ちの浮き沈みも安定していました。順調です。

 

復帰訓練は最初は午前中勤務で徐々に負荷を上げていき、2ヶ月問題なければ正式復職となります。訓練といっても仮復職みたいなものです。

 

復帰訓練の1週間前には会社の先輩、後輩と会って食事もしました。

ちゃんと話せるかの確認です。会社の人と話をするのは少し疲れましたが、多少の疲れは許容範囲内です。

 

しかし復帰訓練が近づくにつれてやはり緊張感は高まっていきました。そして不安。どうしてもナーバスになってしまいます。

 

挨拶できるだろうか、周りは受け入れてくれるだろうか、バカにされないだろうか、憐れだと思われるだろうか、朝起きれるだろうか、夜寝れるだろうか、電車に乗れるだろうか…

 

ポンポン浮かんできます

こればっかりはいくら対策しても払拭はできないですね。ただ不安は仕方ないって思って諦めました。そりゃ不安になるわと。

 

なので前日はひたすら家の掃除をしてました。考えたくなかったんですね。考えたら不安になるだけだから考えるのをやめてました。めちゃくちゃ家が綺麗になりましたね笑

 

そして夜、翌日の準備をしっかりして就寝しました。深呼吸、深呼吸…。

根性

うつ病になる前の僕は、どんなきつい状況でも、根性があれば乗り切れる、なんとかなると思っていました。


実際になんとかなることも多かったのです。どんなに辛くても自分が耐えて耐えて耐えてなんとかなってきたのです。仕事も家族関係も恋愛も友人関係も全てです。

僕の中で根性=ストレスに耐える力 みたいな認識でした。


たしかにストレスに耐えるために根性は必要だと思います。だけど僕が耐えて耐えて耐えてきて、自分は成長したと思っていたのは勘違いでした。

むしろ耐える以外の選択肢を考えられない人間になってしまいました。どんなに辛い状況でもいつかは終わる、それまで耐え続けるといった感じです。

ストレスを真正面から受け止めて耐え続けるのみに特化してたんですね。


我慢することを美徳と感じていました。

そして耐えてる自分、大変そうでしょ?根性あるでしょ?かっこいいでしょ?って周りに承認求めてたんですね。


その結果が今です。ストレスを受け流したり、かわしたり、逃げたりできない不器用人間になってしまった結果、病気になってしまいました。


そんな病気になった今の僕は、根性論を振り回す人があまり好きではありません笑

昔、後輩から仕事で相談されたときに、「今を乗り切ればなんとかなる、なんとか耐えよう」と言っていた自分をひっぱたきたいですね…。

今の自分だったら、まず体調を聞くだろうなぁ…

禁止薬物について

最近有名な方が逮捕されてますよね。

それに対してコメンテーター、ネットの方々が色々と私見を好き勝手述べてるのをよく見ます。

 

薬物は絶対やってはいけないと思います。ただ薬物を使うに至った経緯をマスコミはほとんど発表しない。

 

薬物やった人はヤバイ人、心が弱い、どうせまたやる。みんなに迷惑かけて。

薬物やってたのにプライベートで楽しんでてどういうことだ。ピエール瀧さんが高級外車で野球場に行って野球を楽しんだら叩かれる。

 

なんか心無い人からうつ病になった人に向けられる言葉と似てるような気がするんですよね。

 

国家公務員のエリート官僚も使ってて捕まりましたよね。ただ報道はそれだけ。官僚の仕事の過酷さを知っているので、使ってしまうほど追い込まれる状況もわかる気がします。

 

ある芸能人の方は、ひどいうつ病抗うつ剤睡眠薬も効かなくて、辿り着いたのが大麻だと言っていました。

 

もしすごく追い込まれてうつ病になって抗うつ剤睡眠薬も効かなくて、でも死にたくなくて、なんとか抜け出したくなった時に、効く薬があったら…と僕は考えてしまいます。

 

強い言葉を発するひとは自分が絶対使わないっていう自信があるのかもしれないけど、そういう人の方が僕はヤバイと思います。

 

別に僕は家族、知人にそういった薬物を使った人がいないので僕の言うことは薄っぺらいものだと思います。

 

ただ、マスコミもネットの方々も、そういう薬使った人をヤバイやつとか、終わってるとか、弱いとかそういうことばかりじゃなくて、誰もが心が弱った時に手をだしてしまう危険性を発信して欲しいなぁと思いました。

 

まぁ軽い気持ちで使った人なんかはどうかと思いますけどね。

 

何のために生まれて何をして生きるのか

病気で休んでいる間は自然と子供と過ごす時間が増えました。

 

子供は2歳。アンパンマンが大好きで、夕方アニメのアンパンマンを一緒に見る機会がありました。僕が子供の頃から人気者のアンパンマン。テーマソングのアンパンマンのマーチは昔から変わりません。

 

今まで全く意識してなかったのですが、ふと歌詞が心に響きました。

 

「何のために生まれて、何をして生きるのか。答えられないなんてそんなのは嫌だ」

 

アンパンマンのマーチやなせたかしさんの戦争体験をベースに作られたそうです。

 

僕はこれを聞いて、今まで何のために生きてきたんだろうと考えてしまいました。

人の期待を背負って、人の目ばかり気にして。自分の人生じゃなくて他人の人生を生きてたのかなと。

 

またその日の放送がこのアンパンマンのマーチを題材にした劇場版だったんです。

 

「それいけアンパンマン かがやけ!クルンといのちの星」

 

もうね号泣しちゃって。

子供は違うの見るー!って騒いでましたが無視しました。

 

アマゾンプライムでも400円くらいで観れるのでおすすめです。

 

心が軽くなった本

療養中早くうつを治したくて色々な本を読みました。いくつか紹介したいと思います。

 

「多分そいつ、今頃パフェとか食ってるよ Jam」

この本は4コマ漫画+解説で読みやすかったです。タイトルにインパクトありますよね。病気になったばかりの頃は本を読むのも難しいと思うので、こうした読みやすいものが無理なくて良いと思います。猫のキャラクターが可愛くて癒されます。

 

「うつヌケ 田中圭一

この本は全編漫画です。内容も読みやすいです。色々なうつを抜けた方のエピソードが載っています。ただうつになった方が有名な方とか凄い能力がある方が多いので、そこは割り切って読む必要があると思います。それでもこの本から学ぶことは多かったです。

 

「うつとよりそう仕事術 酒井一太」

著者はうつ病を経験し復職、再発の過程で身につけた仕事術を紹介しています。病気の経過が良くなり、復職に向けて動きだしたあたりで読むと参考になると思います。

この本に記載されている朝起きてから会社に行くまでを自動化するという方法は僕も取り入れています。

 

「はじめてのGTD ストレスフリーの整理術 デビットアレン」

時間管理法の本です。内容は結構難しいです。「うつとよりそう仕事術」内で紹介されていたので買ったはいいものの読まずに眠っていました。ただ復職リワークの過程で心理士さんからも紹介され読み始めたところ、かなり役立つことを実感しています。仕事に追い込まれないように時間管理方法を身に着け、ストレスフリーに生きるといった内容です。少し元気になり、復職に向けて動きだした頃に読むと良いと思います。僕も今この本で勉強中です。

 

「うつ消しごはん 藤川徳美」

うつから抜けるための食事方法、栄養などについて記載されています。

僕もここで紹介されている方法を取り入れていた時期がありました。ビタミン剤の取り方については今も参考にしています。

 

ツレがうつになりましてシリーズ 細川貂々

夫がうつ病になった著者が療養の経緯を漫画で書いてます。すごく読みやすいですし共感できる部分が多いです。読むことが負担になることはないと思います。活字が厳しい方は堺雅人主演の映画版もあります。映画版はうつ病の描写がリアルでかかり響くものがありました。

 

「こころが晴れるノート 大野裕」

認知行動療法について練習しながら学べる本です。認知行動療法は専門書など色々でていますが、こちらは内容がとりかかりやすく、うつ病の方のための本といった感じがしました。僕も心理士さんからこの本を紹介され、この本を取っ掛かりに認知行動療法を学びました。

 

「人生がときめく片づけの魔法 近藤麻理恵

有名なこんまりさんの本です。うつ病になって何かを捨てたくなって、この本を参考に断捨離しまくりました。少し気持ちも軽くなりました。断捨離したことで日常の気付かないストレスが軽くなったような気がします。

 

「嫌われる勇気 岸見一郎」

アドラー心理学の本です。超ベストセラーです。なので内容は割愛します笑。昔読んだことがありましたが、うつ病になって読んでみるとかなり響くものがありました。昔読んだという方も改めて読んでみるといいかもしれません。

 

たくさん買うと高いので、僕はブックオフオンラインで買っていました。

ツレうつシリーズにも書いてありましたが、本の内容を鵜呑みにしすぎるのは良くないそうです。症状は十人十色ですし、効果的な方法も同様です。

自分が取り入れたいと思い、無理なくできるものを参考にされるのをお勧めします。

他責に終始しない

今年はメンタル不調の当たり年なのでしょうか。僕の周りの友人もうつ病適応障害で休職する人が多々いました。

 

それを聞いてやはり安心しました。苦しいのは自分だけじゃないんだって。

 

ただその中で会って話をしていると、メンタル不調になったこと全てを他責に終始している人がいました。

 

たしかに「自分をうつに追い込んだあいつ」がいますよね。

僕もいますよ「あいつ」。

 

あいつがいなければこうなことにはならなかったのにってやっぱり考えました。

でも療養中に思ったんですよね。「あいつ」はどこにでもいるって。

 

僕が転職する前にいた民間企業にも「あいつ」はいましたし、学生時代もいました。

 

僕の今までのマインドは「あいつ」と遭遇したときに、服従を選びがちなんですよ。逆らうのは怖いし、他の人に相談するのは恥ずかしい。だったら自分が我慢する。

 

でも僕に他の選択肢があってそれをやる勇気があれば対応できた気がするんですよね。上司に相談して調整してもらう。あいつの言いなりにならない。無視する。あいつに意見をいう。たくさんあるんですよ。

 

なのに僕は自分に一番ストレスをかける方法を選ぶクセがついていたんですね。

もしこのままだと、職場復帰して部署が変わってもまたどこかで出会う「あいつ」に会ったときに同じ方法をとって再発するんだと思います。

 

僕は今回うつ病になった原因の6割は自責だと思ってます。自責の部分しか改善できませんしね。

 

身体が休まってきたら、再発しないために自責の部分について考えることも必要なのかもしれません。

休職2ヶ月目②〜復職訓練決定〜

午前中はリワーク、午後は喫茶店で活動という負荷でも問題なく活動できるようになりました。

また3周目からはリワークの前に会社のビルまで行く通勤訓練も始めました。

 

体調は安定し、気分の浮き沈みも少なくなりました。

 

同時期に会社の産業医面接がありました。結果は良好で復職訓練が決まりました。

僕の自治体は休職期間中に復職訓練を行います。最初は週4午前勤務から始まり徐々に負荷を上げて2ヶ月間実施します。

 

復職訓練の許可が出て嬉しい反面、やはり緊張感もでてきました。

ただ誰にどう思われようが何を言われようがどうでもいいと思ってました。

 

身体も極限状態の時と比較して随分良くなり、リワークで認知行動療法やアソシエーションも学びました。対策はしっかり行いました。あとは成るように成る。

 

そして無理をしない、焦らないと決めました。再発防止です。再発が多い時期は3つあると学びました。

 

復職1週間〜2週間

体力が持たずに再発する。

 

復職1カ月〜3ヶ月

遅れを取り戻そうと焦って再発する。

 

復職3カ月〜6カ月

ストレス対処法を忘れ、同じことを繰り返して再発する。

 

やはり心身はだいぶ回復してきたとはいえ、仕事の処理能力は落ちていると思っています。復職後はそこに焦りを感じて無理してしまう方が多いそうです。

当分は職場に毎日行くのを目標とし、焦らず復職訓練に取り組んでいこうと思います。

欲求に正直になること。色々な人と話すこと。

仕事を休んで3ヶ月目にある友人が教えてくれたことです。

 

その彼は県庁で出会った人で、そこまで話したことは無いけど、なんか波長が合うため絶対仲良くなるだろうなーと思ってた人でした。

 

休んでからも定期的に連絡をくれて、気にかけてくれました。また決して僕を焦らせず、何にも考えないでゆっくり休みなよー、心配ないからーといつも言ってくれました。

そのメールの過程で彼もうつ病に悩んでいたことがあると教えてくれました。

 

そして僕の休職が決まり、県庁への異動が解消したことで同じ職場に戻ることがなくなったことを僕はメールしました。

 

3ヶ月で治すことができなくて戻れなかった。ごめん。色々ありがとうと。

 

そしたら予想外の返事がきました。

「3ヶ月で治るわけないじゃーん!!笑笑」

思わず笑いました。

そして異動が解消しても友人であることを続けて欲しいと言ってくれました。

 

またそれに続けて、彼がうつ病だったときに本当に効果があったことを教えてくれました。

 

それがタイトルのことです。

 

・自分の欲求に素直になる

うつ病になると自分で判断できなくなり、何もかも自信がなくなり好きなものや趣味が分からなくなります。

なのでその日起きてから寝るまでにやることを欲求に素直になることで、自分を取り戻していくというものです。

その日何時に起きたい、何を食べたい、どこかに出かけたい、家で映画みたい…。すべての行動です。もちろん金銭的な制約はあります。

僕はうつ病を治すために色々我慢していたことに気付き、本当に好きなように過ごすことで楽しいという感覚や好きという感覚を取り戻していきました。

 

・色々な人と話す

うつ病になると仲よかった友人も自分を馬鹿にするのではないかと思ってしまいます。また会っても以前のように自分は上手く話せないという感覚に陥ります。

そこで、家族や友人、恋人、会社の先輩など仲の良い人たちと話すことで、周りは自分が思ってるほど馬鹿にしたりはせず大切にしてくれていることに気づいたり、自分が話したことに反応してくれたりして自信を取り戻していくというものでした。

 

僕にとっても本当に効果がありました。彼はこれらに加えて印象に残る言葉をかけてくれました。

 

この病気は人に救われる病気だから。俺も人に救われて今があるんだ。

 

僕はうつ病になって色々な人に助けてもらっています。そして救われました。

もしこのブログを誰かが読んだとき、少しでも心がほっとするなら、これ以上に嬉しいことはないです。

勇気

うつ病になって人生における勇気の重要さを実感しています。この休み中にある本を心理さんに紹介されて読み返しました。

 

「嫌われる勇気」

 

もう2年前くらいに超超超超ベストセラーになった本ですよね。

僕も昔読んだこともあったんですね。しかも当時アドラー心理学ってすごいわ…って感動して。この生き方を身に着けようと思ったり。でも元気なときって忘れちゃうんですよね。3日坊主。

 

今回病気になって読み返して、ある内容がバチっときたんですよ。

こんなことが書いてありました。

 

人はみんなライフスタイルを自分で決めていて、それは自分にとって不都合なライフスタイルでもあえて変わらないと自分で決めている。変わらないと決めているうちは、こうすれば変わることができたのにという希望をもつことができるから

変わる勇気を実行するより、変えない不都合の方が居心地がいい。

 

超ベストセラーの内容を書くのは超恥ずかしいですが、病気になって改めて響いたんですよね。

 

僕は人に嫌われたくなくて、みんなにいい顔していい人だと思われたくて、自分に自信がなくて、人と比較ばかりして自分を保っていて。

なんか生きづらいと思いつつも、自分をごまかしていても、それなりに生きてこれたからずっとそのままでいたんですよ。

そしてこんな性格になってしまったのは親の育て方とかトラウマが原因で、あれが無かったら幸せだったのにという言い訳をもって現状を変えようと全くしなかったんです。

 

おかしいなと色々思っていても何も変えようとしなかったことは、うつ病になったひとつの原因だと思っています。ずっとそのままにしていた結果爆発した。

だから病気になってすべてまっさらになって、変わらないとこれからの人生幸せに生きることができないと決心して、今回一世一代の勇気を出したんですよ。

 

それは親に意見を言うこと。30過ぎたおっさんが何言ってんねんって思いました?

 

家庭環境は決して悪くはなく、父母兄妹仲はいいと思います。はたから見たら絵に描いたような幸せ家族。でもそれはずっと僕の我慢があって維持していたと思っていました。僕の親は長男の僕に対して本当デリカシーなくてね。しかもやたら厳しくて。

 

長男だから男だからって理由で何かと負担を強いられました。

失敗すると激昂されたり殴られました。

僕の大学の学費は400万円奨学金借りてるのに妹はなし。

思春期に足が短い、鼻が低い、目が細い、ニキビがひどいとバカにされて、対人関係に自信がもてなくなりました。また運が悪いことに妹は僕と違って端正な顔立ちしてるんですよ笑

 

幼少のころから怒られるの怖くて、何をされても言われても不利なことでも我慢して良い子ちゃんでいて。反抗なんて一度もしたことありません。

両親はそんな僕の思いに全く気付いてませんでした。僕の妻の前で、今の僕があるのは私達の育て方が良かったとか言うくらいですから。

 

そして今回病気になって実家に帰ったある日。妹の旦那もいる前でこんなことを言われたんです。

 

「お前はケチ臭い」

 

僕が病気になって生活が苦しいのも知っているのに。その時は何も言わず笑ってごまかして我慢しました。

 

その後頭から離れなくて。信じられなくなって。親が嫌いになって。絶縁しようとかもう一生孫の顔見せないとか色々考えて。でもこれは勇気の問題だって思ったんですね。

 

それで両親に伝えようと心に決めたんです。今まで言われてきたこと、自分の考えていること、おかしいと思うこと…そのすべてを幼少期からすべてノートに書きなぐって。それでもし伝えた上で関係が壊れてしまうものだったらそれまでだったと納得することにしました。

 

ケチ臭いって言われて1ヶ月後くらいですかね。話があるって実家に行きました。もう両親はあっけにとられた顔をしていていました。

それで僕は前提として、うつ病で頭がおかしくなった訳でもなく、家族関係を壊すつもりもなく、自分の思うことを伝えに来たと話したんです。

 

2時間くらい話し合いましたかね。お互いに考えていたことを。

両親は本当に驚いていました。泣いてました。そりゃ30年間優しい良い子の僕にそんなドロドロな感情があったなんて聞けばね。

めちゃくちゃ謝罪されました。でも両親も子育てに追い込まれていたことや、両親なりの考えがあったことを知ることができました。

 

それ以降家族の関係はどうなったかというと…すごく良くなったんですね。

今まで僕の中で両親の繋がりが上下だったのが、横になった感覚でした。そして勇気を出して本当に良かったと思いました。

 

これは家族の中の話ですが、これからの色々な人間関係の中で僕はこの勇気を発揮していければと考えています。

休職2ヶ月目①〜リワーク〜

休職になって1ヶ月が経ったころ。

休職が決まってからは回復のスピードが早く、日中の身体の重さはほとんど無くなり、感情の起伏もだいぶ落ち着きました。

 

この頃から本格的に復職を意識し始めました。ただ自分は一度復職訓練に無理して失敗しているので、かなりハードルを下げて取り組もうと決めていました。

 

取り組むことは復職リワークに参加すること。

 

僕は病院の先生以外にも、心理士さんに病気について相談していました。

その心理士さんの所属する団体で復職リワークがあるとのことでした。

 

復職リワークは、主にコミュニケーション、認知行動療法をグループで学び、ストレス要因になった出来事や感じたことをグループ内で共有するというものです。これを週に3日、1ヶ月間継続して行います。

 

グループ参加者は、僕と同じようにどこかの組織で休職している人達です。

 

僕はうつ病になってから他人と話すと肩や背中が異常に緊張し痛みが走るようになっていました。回復してきたこのときもまだ症状はありました。

 

なのでリワークなんて参加して大丈夫なのかという不安がありました。でも心理士さんから人に慣れることで緩和するかもしれないおいうアドバイスもあり参加すると決めました。

 

取り組むにあたって決めたことはリワークには必ず参加するということでした。疲れていたらリワークのない日に疲れをしっかりとって良いことにし、決して焦らないようにと決めました。

 

そしてリワーク当日。

久々に自己紹介や講座の受講、人と目を見て話す、皆の前で発表するといったことを行いました。

 

めちゃくちゃ疲れました。そしてめちゃくちゃ緊張しました。その日はすぐに寝ました。

 

やはり回復傾向にあるものの、社会で過ごすためにはもっと高い次元で身体が安定していないといけないと感じました。

ただ決して焦ることはしませんでした。

リワークのない日をゆっくり過ごすことで体調を整えていきました。

 

徐々に参加することで身体も慣れていき、リワークのない日も喫茶店で読書するなどの活動ができるようになってきました。

 

またこのときには、休職前に感じていた葛藤がほとんどなくなっていました。

異動も解消、昇進試験も取消、給与も減額、出世も遅くなる。でもこんなことに今まで拘っていた自分がアホらしくなっていました。

健康で大切な人に囲まれるだけで幸せだと感じていました。

 

このくらいの時期から僕にとって会社に復職すること自体が大きな目標だったのが、病気を治して大切な友人、家族と今まで以上に楽しく笑って過ごせるような健康状態に回復することに変わってきていました。まぁその結果復職も果たせるかなーくらいの感覚です。

 

明らかに僕の人生における大事なものの順番が変わってきました。

元に戻ってはいけない

最近元気になってきました。人にも気軽に会えるようになりました。病気前の感覚が戻ってきたなーって。

 

ただうつ抜けのゴールは元に戻ることではないと治療を通して学びました。元に戻ってしまうと、同じような状況に陥ったときに再発してしまいます。新しい価値観、考え方を持って生まれ変わる必要があると思ってます。

 

最近はうつ病になった意味を考えます。なってしまった当初はなんて運が悪かったんだろうとか、なんて弱い人間だろうとばかり考えていました。

 

ただ、今は、自分の考え方や生き方に無理があるよというシグナルがうつ病なんだと思っています。

 

人はそう簡単には変われないですよね。元気なときは自己啓発本読んでも3日坊主なんてよくありました。ただ、もし、このままだと死ぬよって言われたら…。

うつ病で心も身体もぐちゃぐちゃになることで、初めて変われるのかもしれません。

 

積み上げてきた積み木が全部崩れていく感覚です。崩れてしまったショックはとても大きいです。その積み木の高さが高ければ高いほど、崩れてしまったショックは大きく、時に死にたくなるかもしれません。ただ崩れてしまったら新しく積み上げていくしかないですよね。つぎは簡単に崩れないように大きな積み木を土台にしますよね。

 

うつ病は命を守るための最期の警報なのかもしれません。

鬱病中の食事について②

こんにちは。前回の続きです。いまの食事はこんな感じです。


【平日】

朝食:ゆで卵、バナナ、プロテイン

昼食:その日の気分orおにぎり2つにプロテイン

夕食:妻の作ってくれるもの(主に肉料理とご飯少なめ)

たまに間食:アイス、ドーナツなど


【休日】

その日の気分


あと変わらずビタミン剤は摂ってます。
あれ?思ったより制限してて好きなもの食べてないじゃんと思われた方いるかもしれません。その理由をこれから説明します笑

 

まず平日です。
朝ごはんについては決めてしまいました。僕は朝が弱く、あまり食欲もありません。なので簡単に用意できて栄養がとれ、立って食べられるものにしています。
ゆで卵は平日5日分を休日に茹でてしまいます。卵は栄養価も高いです。バナナはすぐに食べられます。またバナナは脳の幸せホルモンであるセロトニンを分泌する作用もあるそうです。エネルギーにもなりますしね。プロテインはタンパク質を手軽に摂取できます。最近のは甘くて美味しいです。だいたい5分くらいで食べ終わっちゃいます。


そして重要なのは立って食べられることです。僕は朝起きて外出するまで座らないと決めています。座ってしまうと自分に甘えてしまい会社に行けなくなってしまいそうだからです。鬱になってストレスに敏感になりました。ただ朝苦手で今日はいいかな…と甘えてしまうのは鬱とは違うのかなと思います。


この方法は「うつと寄り添う仕事術」という本を参考にしました。
朝の負担を最小限にすることで、できるだけ睡眠時間を確保し、自動的に会社(今は復職訓練)にいけるようにしています。


お昼は気分にもよります。ただ最近はおにぎり2つとプロテインのお弁当です。
理由はお金が無いからです笑


ただ、僕はお昼休みという限られた時間に外にでて好きなものを食べて急いで職場に帰るというのがあまり好きではありません。
どうせ美味しいものを食べるなら時間的に制限がないときにゆっくり食べたいんですよね。なのでお昼は栄養補給と割り切ってお弁当をサクッと食べて、時間まで好きなことをします。
お昼を節約して休日美味しいものやレジャーを楽しみたいという考えです。

 

夕食はなるべくお肉を使った料理にしています。鬱にはタンパク質が良いとのことですし、お肉が好きなので。ただ食べ過ぎは睡眠に影響がでるので、ご飯は少なめです。お風呂上がりにたまにアイスは食べてしまいますが…。

サプリメントは、飲むのが好きなので続けています。

 

休日は家族とその日の気分で好きなものを食べてます。朝もゆっくり座って食べてます。


僕はこれらを自分がいかにストレスが少なく生活できるかを考えて自分で決めて続けています。人によって好きなもの、大切なものは違いますのでひとつの参考になれば幸いです。

鬱病中の食事について①

今回は鬱病中の食事について書いていきます。
まず、休みに入る前、一番体調の悪かったときは何を食べていたのか。
このときは何を食べていたのかあまり覚えていません。それくらい頭の中が追い詰められていました。ただ朝ごはんは食べなくてはという思いで、毎朝妻が作ってくれたサンドイッチを詰め込んでいました。


そして珈琲。眠れないもんだから日中眠く、珈琲が手放せなくなっていました。朝自宅で1杯、会社では500ml缶を3本は飲んでいました。
休む直前の一週間はそれに加えて毎朝会社の最寄駅でレッドブルも飲んでいました。
完全にカフェイン過多の自律神経失調症気味だったと思います。悪循環ですね。


昼食はコンビニおにぎり2つが多かった気がします。なぜかは早く食べれるためでした。夕食は妻のだしてくれるものを食べていました。


よく鬱病になると食欲がなくなるといいますが、僕はなくなりはせず、出されたものは食べるといった感じでした。楽しみはなく作業といった感じです。


次に休みに入ってからです。回復するまでは食べたいものがありませんでした。生きるために何かを口にするという感覚です。


休んで1ヶ月目は、朝食と夕飯は妻が作ってくれましたのでそれを食べ、昼食は家にある簡単に食べれるもの(茹でるだけのうどん、スパゲティなど)を食べていました。


2ヶ月目に入り、復職に焦りがでてきて鬱病を治すための本を色々読みました。その中で鬱病には糖質制限とビタミン剤が良いというものがありました。食べたいものもないですし、治るならとすがる思いでそれを始めました。
朝はゆで卵、バナナ、プロテイン。昼は卵4個のハムとチーズを入れたオムレツ。夜はお肉200g程度です。ビタミン剤はマルチビタミン、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンE、鉄、オメガ3です。
これを毎日2ヶ月間続けました。これを続ければ治ると信じて。


体重は10キロ減少しました。体調はあまり改善はしませんでした。妻は痩せた僕を心配し、もっと食べろと何度も言われましたが、鬱に良いと言い聞かせてやり続けました。修行僧のようでした…笑


別に本の内容を否定する訳ではありませんが、僕は極端に取り入れすぎたせいかあまり効果は感じられませんでした。ただ肌は綺麗になりました。


たぶん好きなものが分からないので、決まってるというのが楽だったんだと思います。また、続けている間は治ると信じることができたので。何かにすがりたかったんですね。いつのまにかお腹が空くのも我慢するようになっていました。


そんなある日、ある友人から連絡がきました。彼は僕が鬱病だと知って連絡してくれたのですが、実は彼も昔ひどい鬱病だったと教えてくれました。
その彼は、あまりこだわらず、自分のひとつひとつの欲求に素直になった方が良いとアドバイスをくれました。そうしたら自分を取り戻していくよと。
ちょうど異動解消が決まった時期でもありました。


そして我慢するのをやめました。むしろ我慢してたことに始めて気づきました。鬱を治すために我慢してたんですよね。欲求はあったんです。3日間くらいお菓子や炭水化物をバカ食いしました。そしたら気が済んで久々に少し元気を感じたのです。


休んで4ヶ月目からは好きなものを食べてます。好きが戻ってきた感じです。
でも食べ過ぎは身体と睡眠に良くないので、適度にバランス良く、ストレスフリーな食事を心がけています。


調子がだいぶ良くなった今の食事の詳細は、次回書きます。皆様の参考になれば幸いです。